キッズアースコラム2012/3「若者の科学離れ」


 あるビジネス雑誌に元東京大学工学部名誉教授で現在は愛知県の海陽中等教育学校の校長をされている中島尚正氏のコラムで「心配な若者の科学離れ」という記事が載っていました。
ご存じの方もいるかもしれませんが、海陽中等教育学校とはトヨタ、JR東海、中部電力等の大手一般企業がイギリスのパブリックスクールである名門イートン校をモデルとして、次世代のリーダーを育成すべく2006年に設立した全寮制の男子校です。
先生は長年、大学で教えてきた中で「若者の科学離れ」を実感していました。

― 科学の進歩というものは放棄できないものであるのにもかかわらず、このまま科学離れが進むと現在の環境を発展させるどころか、それを維持する人材もいなくなってしまう。例えば、発展した科学によって温暖化した地球環境を守るものは科学しかないのである。 ―

また、その科学離れの原因として「受験」の弊害を挙げています。

― 受験を目的にした勉強では、実験の楽しさや新たな発見の喜びを感じるよりも、理論だけ覚えておけばいいという発想になりがちだ。科学の研究者が向き合う問題には大きく2つに分けられる。単純に言うと一つは解が明確なもの、もう一つは解があるかどうかわからないうえ、あったとしても一つとは限らないもの。もちろん受験は典型的に解のある方に入る。しかしながら、実際の社会で待っているのは圧倒的に後者のほうが多いのにも関わらずそれを理解できない若者が非常に多い。
とはいえ今の若者を責めることはでない。たとえば自分が子どものころは今と比べると圧倒的に不便な日常生活の中で、おのずと便利にする方法を考え出す機会があたえられていた。そんな機会が少なくなってしまった現代の子どもたちに対して、今、私たちがするべきことは日常の生活にも直結していく「科学に触れる機会」をつくってあげることだ。若者の科学離れとはそうした環境を作らない大人に本当の原因があるのかもしれない ―

科学の進歩によって、効率的で便利な時代になりました。
しかしながら、思考錯誤を繰り返しながら、自分自身の力で答えを生み出すことに感動を感じるという心がなければ人間は生きてはいけない、というところでしょうか。

                                   キッズアース
                                     小泉 力


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