この夏もキッズアースでは野外活動(アースユニット)で宿泊を伴ったプログラムを2つ実
施しました。7月には一泊で「磯の生物」をテーマに三浦半島へ。このプログラムは元々、3
年前からお付き合いいただいている東京海洋大学の佐々木先生の協力で企画したものを、今回
は以前、キッズアースのスタッフで現在は環境教育のNPOで働いている寺田先生の協力を得
て、リニューアルしたものでした。かなりマニアックな生物でも種類分けの出来る寺田先生の
指導のもとで、しっかりと仮説を立てて、それに対して実際に調査し、しっかりとレポートに
まとめて、最後に発表をするという一連のプログラムを、最初緊張していた初参加の1年生ま
でもがしっかりとこなしてくれました。
また、二泊三日では昨年と同じく岐阜県瑞浪市へ化石の採集と、今回は昨年話題になり現在も
大人気の名古屋市科学館の世界最大のプラネタリウムへと行ってきました。
同じ場所にもかかわらず2度目の参加の生徒も何人かいて、昨年以上に張り切って取り組んで
くれましたし、今回は遠距離にもかかわらずアースユニット初参加の子や、低学年の子の割合
も多く、少し心配でしたが、予想以上に積極的で元気で、最後まで予定通りにスムーズに進行
することが出来ました。
私たちの実施しているアースユニットは単なる野外の体験学習ではありません。所謂、学習塾
の勉強合宿と同じように、「より具体的な学習」をすることを目的としています。
実際に、1日は野外には出ず、教室での講義やノート作成、プレゼンテーションに多くの時間
を費やしています。もちろんスタッフも子ども達の消灯後、また、プログラムが全て終了した
後、参加者一人一人についての1日の行動についての反省会や評価表(ステップアップシー
ト)のまとめの作業が深夜まで及びます。そんなプログラムなので、子どもたちにとっては最
初、少し勉強としての負担を感じさせているかもしれません。実際にプレゼンテーションが苦
手で、参加に二の足を踏んでいる生徒もいますし、低学年の子どもにとっては少し内容が難し
いかもしれません。それでも参加してくれた子どもたちはやはり大好きなフィールド実習を、
グループのメンバーと協力して行い、たった数泊でもそのメンバー達と生活までも共有するこ
とで、大人が想像する以上にモチベーションを上げています。かつて少しだけ「楽しい」とい
うことに主眼を置くべきかな、と考えたことがあります。しかしながら、本当に子ども達の
「真のやる気」を引き出し、「自立して学習する力」を身につけるためには、逆にもっともっ
と内容を「深化」させるべきだと、特に常連で参加してくれている子どもたちの成長ぶりを見
て、今は思っています。
この夏も、一つの試練を”楽しんで”乗り越え、一歩も二歩も成長してくれた皆の姿を見て、
今後もより内容の濃いプログラム作りに挑戦しようという思いを強くさせられました。
キッズアース 小泉 力
]]>
皆様、新年明けましておめでとうございます。
キッズアースの2012年度の授業は2月の中旬で終了致します。
お陰様で殆どの皆さんが今年も継続して通っていただけることになりました。また一つ成長していく子どもたちの姿と日々お付き合いさせていただきながら、また1年、私たちも全力で授業に取り組みたいと思いますので宜しくお願い致します。特に、残念ながら今年度でキッズアースを卒業する皆さんとも、最後の最後まで楽しく授業をしていきたいと思っていますので宜しくお願いします!
年が明けるとすぐに、中学受験をする皆さんは大忙しとなりますが、キッズアースの生徒の中にも、あるいは、受験勉強のために途中で卒業した生徒たちの中にも、小学生としては最大の試練となる、この受験というものに立ち向かう時がやって来ました。2年前から始めたのですが、戦いに挑むキッズアースの子どもたちに、少しでも勇気を与えてあげたいと思い、鎌倉の荏柄天神社にお参りに行くことにしています。昨年の1月号でも紹介したのですが、荏柄天神社は京都の北野天満宮と同じく、学問の神様と言われる菅原道真が祀られています。有名といえば有名なのですが、あまり大きくない神社なので、普段はそれほど混むこともなくお参り出来ますが、さすがに1月は、同じように合格祈願をする人たちの行列が出来ています。その人々の中にいると、こちらまで緊張感が伝わってきて身が引きしまる思いがします。
もちろん、合格することがゴールではないのですが、まずは一つの目標に向かって頑張ってきた皆さんであれば、全力を尽くすことによりその後の人生の大きな自信になるはずです。そして、本番になれば周りの人たちは誰ひとり力を貸すことはできません。自分ひとりの力で乗り越えなければなりません。頑張って乗り越えれば、たとえどんな結果に終わろうとも人として大きく成長することになると信じています。
最後は気合です! みんな頑張れ!!
キッズアース
小泉 力
早いもので今年もあと2カ月となりました。○○才を過ぎてからは本当に1年が過ぎて行くのがあっと言う間で、とても計画性があるとは言えなかった今までの生き方を反省し、少しは今後の人生について少しは計画性を持たないとまずいな、と感じている今日この頃です。
振りかえれば学生時代、もともとは教員になりたくてその道の学校を選んだ自分でしたが、いざ将来の仕事について今一度考えた時に、まずは広い世間を知ってからその道を目指すべきか、との迷いが生じ、結局どちらも中途半端で、会社選びなどあまり真剣に考えず、取りあえず採用された一般企業に就職を決めました。当時はフリーターなどという言葉もなく、現在のようにやりたいことを追い続けるためだとか言って、卒業しても働かないという選択肢もあまりなく、しかも終身雇用がまだ生きていた時代なので、今考えると非常に無計画極まりない人生を送って来ました。
時代も移り変わり、昨今は確かに日本も成長経済を終了して、若者が希望を持って働くということが難しい時代になったことは事実でしょう。確かに就職が難しい時代になったのも事実だとは思います。しかしながら夢を追って選択肢を広げ、中々現実の世界に身を置こうとしない人たちも増えているようにも思えます。
先日、児童養護施設の青年たちの就職を斡旋するNPO団体の代表のお話を伺いました。もちろんこういった施設出身の子どもたちは中々就職することが大変らしいのですが、その代表曰く、誰にも頼れない彼らは、根本的に“食うために働く“という姿勢で仕事に臨み、故にどんな仕事に対しても手を抜かず積極的に取り組んでくれる子が本当に多いのです、と。
好きなことを仕事にするためには、その何倍ものやりたくない事をする必要があったり、自分のやりたい事を見つけるためには、たとえどんな仕事であろうと、まずは目の前の仕事にガムシャラに取り組むしかないということを中々理解できない若者が増える中で、彼らのような人材が、もっともっと活躍できる場をつくるべきことを力説される若干30歳のその代表の力強い言葉を聞きながら、根本的には、子どもの時代は特にメリットばかりを考えるのではなく、一度取り組むと決めたことに関しては勉強にしても習い事にしてもある程度の目標まではガムシャラにやり抜くということを支援していくことが、私たち大人の義務であることをあらためて強く感じました。
キッズアース
小泉 力
今年も新たなる1年がスタートしました。
キッズアースもお陰さまで、早くも開校から5年間が過ぎようとしています。
毎年毎年、同じような年はなく、本当に格闘と試行錯誤の5年間でありました。
節目の年を迎えて、少し自分なりに何のために仕事をするのかを考えてみました。
私も、かつて高校3年生の時に大学進学をするのにあたって、将来自分は何になるべきかを多少考えてみたように思います。あの頃は、確か、小学校の先生になるのもいいなぁと、かなり軽く思いついたような気がします。テレビドラマの青春ものが大好きで、中村雅俊や水谷豊、そして武田鉄也の学園ドラマに片っ端からはまっていたこと、高校生や中学生より小学生のほうが手なずけるのが簡単そうだな・・・という風に、本当に申し訳ないぐらいに軽い理由が発端だったような気がします。しかし、結局は小学校の教員免許も取らず、最初に就職したのは教育とはまったく関係のない職場でした。給料がかなり安かったので、最初は仕方なく、休みの日に自宅で家庭教師まがいのことを始めました。主に中学生が相手だったのですが、これがかなり楽しい。気がつくと5人程の生徒が集まり、なんと給料も本職と同じぐらいになっていました。どうせやるなら楽しい仕事を本職にしようと当時はまだ終身雇用が主流で転職はあまり歓迎されない時代で、在籍していたところも安定した企業ではありましたが、そこに働く上司や先輩の生き方にあまり共感が出来なかったこともあり、20代の後半で教育業界に足を踏み入れることになりました。あれから数十年間、高校生から小学生まで幅広く生徒たちと付き合い、特に目標としたわけではありませんが、とにかく自分なりに懸命に働いているうちに、結局は小学生を専門に教える現在の仕事に落ち着いてしまいました。もちろん、高校時代のように軽々しい気持ちではなく、仕事というものに本当に充実感を感じている毎日です。それは大袈裟な理由ではなく何よりも子どもと一緒に過ごす時が大好きだから・・・というたった一つの理由によるものだということを5年目にして強く感じています。残念ながら私自身には子どもがおりません。だからこそ、キッズアースに通ってくれている様々な個性の子どもたちと接していられる時が本当に楽しくて幸せな時間になっています。もちろん、本当の親を超えられることは絶対にありえませんが、出来る限り親の心に近づいて、子どもたちに接していきたいと思っています。
皆さんとともに成長することを願いながら・・・
今年もよろしくお願いします。
平成24年 元旦
キッズアース
小泉 力
今回、妹たちは参加しなかったのですがお陰さまで秋の信州を満喫してきました。
私の幼少期には、日本はまだ高度成長期の末期にいましたので、バリバリの営業マンをしていた父と平日に顔を会わすことはほとんどなかったように思います。もちろん週休2日制もなく日曜だけが唯一、父親の存在を知る時間となっていたように思います。そんな母子家庭のような中で、しかも妹が二人という女系の家庭に育ったせいか、今でも少しばかり女の子の生徒に甘いのではないかという指摘を他のスタッフから受けことがありました。(苦笑)
そんな父でしたが日曜日には出来るだけ家族そろってどこかへ連れて行くなど、忙しい中で、とても家族を大切にしてくれていたように思います。それはきっと、厳しい仕事の中で家族というものが自分自身の支えとなっていたからなのかもしれません。
言うまでもなく家庭環境は人の成長に大きく影響を与えます。女系家庭の環境のみならず、現在の仕事に直接結びつくわけではありませんが、ほとんど家にいなかった父親の影響も大きく受けて今日の自分があると思っています。
喜ばしいことに昨今は私が子どもの時よりも、まずは家族と過ごす時間を大切にする保護者の方が増えているように思えます。そんな中で子どもたちはより一層の影響を家庭から受けてそれぞれに成長していきます。また、そんな環境の中で育った子どもたちは大人になったときに、自分たち自身もまた家庭を大切にしてくれることと思います。
私たちの教室も少なからず子どもたちの成長に影響を与えるものと思います。子どもたちが大好きな家族に負けないような安心できる場所を、私たちキッズアースも提供していきたいと思います。
キッズアース
小泉 力
]]>― 「父の生き方の基本は、『比べない』ということ。人と比べているかぎり、本当の心の安らぎは得られない、とよく言っていました」と一人さん。「どじょう」は、そんなみつを
さんの思いを一言で表わしていると言います。小学生向けに説明すると、どんな意味になるのでしょう。
「子どもたちは、成績などで、ほかの子と比べられてしまいますよね。自分をよく見せようとして、本当の自分でなくなっていくこともあるのでは。今の子どもたちにも是非ふれてもらいたい言葉です」―(朝日小学生新聞9月21日より)
もうひとつ。
ある雑誌の中で、脳科学者の方が次のように言っていました。
―「相手に勝ちたい」と思うと脳は混乱してしまう。―
人間の脳には、「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」という3つの根源的な本能があり、この3つの本能に逆らう行動をすると迷いが生じます。「敵に勝ちたい」と思うことは「仲間になりたい」という本能に逆らうことになります。したがって、集中力が高まらず、
体に的確な指示を出すことも出来ないので、必然的にかなりの確率でミスが出ます。
たとえばスポーツ選手でも相手を「敵」と認識せず、「自分を高めてくれる大切な仲間」と認識出来た時に初めて結果が出せるといいます。
「相手を倒そう」とか「相手に負けてたまるか」と考えていると、脳は十分に機能せず、独創的なアイデアも、気力も生まれません。たとえ競争相手でも「自分が成功する上で不可欠な仲間」と思うことが結果として勝利に導く第一歩になります。
キッズアースの授業では、学習塾のように子どもたちの成果を、点数化等をして比べることがありません。
もしかすると学習の成果が分かりにくいという不安があるのかもしれませんし、もちろん、現実的に人と競争をするということは、今後の人生において必要な場面がたくさん出てくるでしょう。
しかしながら、前述の方々のご意見と同じく、本当に必要な競争は、人と比べたり争ったりすることではなく、自分自身がそれまでの自分自身をどれくらい乗り越えられて来たかということだと思っています。
わたしたちは、今後の授業の中で、あるいは野外活動の中で、もっともっとそのような場面をつくりだしていきたいと思っています。
キッズアース 小泉 力
]]>夏休み前の話になりますが、私自身も体調を崩し、記憶のある限りでは生まれてはじめて39度の熱を出して医者に行く羽目になりました。
その日は土曜日で、朝から調子が悪かったのですが、当日代わりの先生もいないので取りあえず薬を飲んで授業を始めました。途中から自分でもどんどん体調が悪化して行くのが分かり、カゼであれば子どもたちうつしてはいけないと注意をしつつ、何とか午前中の授業を勢いで切り抜けました。
昔から多少熱を出しても平気なタチだったのですが、さすがに歳のセイか、あるいは高熱のセイか午後の授業は立っているのがキツイと感じるぐらいになっていました。
土曜日の最後、夕方までの授業は4・5年生のクラスです。このクラスはキッズアース開校以来、1年生からずっと通ってくれている子がほとんどのクラスです。
何とか気合いを入れ直して始業の挨拶をした瞬間に、何人かの子どもたちが「先生、顔が真っ赤だよ」「元気ないなあ」などと言い始めたので、私は「ちょっと熱があってキツイけど、今日最後の授業だから大丈夫だよ」と少し強がって見せました。実験の方法等を板書し終わって少し座っていると、ノートを取り終わった子どもたちが「実験は自分たちで進めるから、先生は休んでいていいよ」と、自ら道具を机に準備して、それぞれに役割分担を決めてテキパキと動き、いつも以上に協力をして進めてくれているように見えました。
1年生の時はノートをとるのもやっと、2年生の時には仲間に順番を譲らず怒られ、そして3年生ぐらいになると少し反抗期を迎えて中々言うことを素直に聞いてくれなかったこともあった皆の姿が妙に思い出されて、その子どもたちが今は体調の悪い自分を助け、そしてしっかりと自身の力で考え、仲間と協力をして授業を進行してくれていることを目の当たりにして、その成長ぶりに深い感銘をうけると同時に、気持ちの上で少し体調が回復したような心地さえ覚えました。
人は本当に苦しい時に恩を受けたことは後々まで強く心に残ります。
皆から助けてもらったこと、そして成長してくれたことに心から感謝をしつつ、そして何よりも、自分自身は今回のことを深く反省をして、今後は自己管理をしっかりとして、彼らの恩に報いるべく、これまで以上にしっかりと授業をしていきたいと思います。
キッズアース 小泉 力
]]>キッズアース各教室内部生から集まりました総額は以下の通りとなりました。
皆さまの暖かいご協力に対し厚く御礼申し上げます。
この義援金は全国学習塾協同組合を通じて被災地に送らせていただきます。
また、寄付していただいた生徒の皆さんには組合より感謝のしるしとしてオリジナル缶バッチが送られます。後日各教室にて配布致しますのでしばらくお待ち下さい。
義援金総額 48,845円
キッズアース 講師一同
]]>毎回のことですが、子どもたちは皆、自分なりに本当に一生懸命になって取り組んでくれます。もしかすると、親としては物足りなく感じることもあるのかもしれません。また、それぞれに個性を認めてあげることが大切なのですが、どうしても他の子どもたちとの比較をしてしまうかもしれません。
しかしながら、過去に実施したアースユニットのプレゼンテーションを振り返ってみると、真剣に、そして一生懸命に取り組んでいない子は一人もいませんでした。子どもたちにとって、これは自分自身に対するひとつの挑戦の場でもあります。毎回、アースユニットを通してみんな大きな成長を遂げています。そんな姿を見て、私たちはいつも自分自身に挑戦することの大切さを教わっています。
今回はキッズアース開校より4年間通ってくれて、この春に卒塾した生徒が、大学生になる自分のお姉さんをアースユニットのリーダーとして紹介してくれました。子どもが大好きで理科の先生を目指している優しそうな学生さんで、今からとても張り切っています。
出来れば近い将来、キッズアースに通う子どもたちの中から、今度は先生として働いてくれる人たちが次々と生まれてくれるなんてことがあれば、なんだかとてもワクワクした気持ちになりますね。今ではそれがささやかながら、一つの夢になっています。
キッズアース 小泉力
]]>授業がまだ始まるかなり前の時間だったので、先生たちだけがいつものように準備等を行っている時でした。「あれっ地震かな?」と少し揺れを感じた瞬間から、あっと言う間に凄い揺れになり、「うわっ大変だ!」と机にしがみつきながら揺れが収まるのを懸命に待っていたのですが、かなり長時間ゆれ続けやっと収まった後でこれはけっこう大変なことになりそうだということを直感しました。
幸い教室の備品や薬品等は何の被害もうけずに済んでホっとしたのもつかの間、東北地方を中心として関東にまで及ぶ大災害になっている事実が明らかになるにつれ、うまく言えませんが気持ちが少し萎えていくように感じました。自然科学を勉強するにあたって、個人的にも自然災害等については興味があり、今までに多少なりとも雑誌や書籍で過去に起きたものについては読んではきましたが、これだけの広範囲においてこれだけの規模で災害が起きるということはまったく想像をしていませんでした。
情けない話、「これからどうなるのか」という不安が先行してしまい、少し後ろ向きになっていましたが、被災した現地の人々や消防や自衛隊を初めとする皆さんが、ギリギリのところで目的をひとつにして克服していこうという場面を見たり聞いたりするにつけ言葉では表せないほどの大変な元気と勇気をいただきました。
この災害に比べれば、凄く小さなことですが、思えば自分自身も学生時代にも社会人になってからも、本当に皆が追い詰められたときにこそ、それぞれの考え方の違いや、今までの生き方の違いを超えて、気持ちを一つに乗り越えられたことが何回かあったように思います。
教育においても一人ひとりの個性が尊重される時代になりました。
だからこそ連帯する気持ちの大切さをしっかりと子どもたちに伝えていきたいと思います。
]]>先日、我が家で棚の整理をしていたところ本当に偶然ですが、確か自分が小学4年生の頃に友人を集めて天文同好会なるものをつくり、その会で毎月発行していた会報なるものを発見してしまいました。
星座について理科の授業を受けたことで、まずはギリシャ神話に興味を持って読みあさり、そこから実際の星の観察に興味を持ち、半ば強引に仲間を誘い込んで、クリスマスに親に無理やり頼み込んで買ってもらった天体望遠鏡を使って、毎晩のように集まって星の観察をしていました。
その会の中でもっと星に興味を持ち、皆で勉強しようということで作成を始めたのがその会報でした。 徹夜観測をしようということで、どこからか木材を集めてきて小屋を建て、隣のおばさんに奇妙な顔をされたり、夜中にパトカーの警官に注意をされたことなども書かれていて、中身を読むと非常に稚拙で笑ってしまったのですが、一応全10ページにもわたる力作で当時の自分たちの熱の入れようを懐かしく思い出して少し感傷に浸ってしまいました。
高校生、大学生時代にはその頃の熱も冷め、ほとんど関心を持たなくなり、社会人になってからもしばらくそういうものとは無縁な仕事をしていましたが、偶然の廻りあわせで、現在、またその当時の熱を思い出すような仕事をしている自分を振り返ってみると、子どもの頃に興味を持ち、自ら積極的に体験をしたことが大きな力の源になっているようにあらためて感じています。
たとえ私のように実際の仕事と結びついていないとしても、誰でもが子どもの頃に熱中して体験を積んだことが、いくつになってもふとした所で、生きていく上での大きな力になっていることも多いのではないでしょうか。
出来るだけ幅の広い興味と、出来るだけ多くの体験を子どもたちに提供していけるように今年度も様々なプログラムを工夫していきたいと思っています。
そして、それらが必ず将来、彼らの力になることを信じています。
キッズアース
小泉 力
]]>キッズアースでは学校よりも一足早く、今年もまた、2月より新年度を迎えます。
この時期は1年の中で一番、時の流れの早さを感じさせられるシーズンでもあります。
開講より5年目を迎え、当時は低学年だった子どもたちが、いよいよ高学年を迎えるにあたって、ふと、当時の写真等を見て振り返ってみると、外見だけではなく本当に精神的にも学習姿勢の上でも成長したものだなと、多少なりとも感動を覚えることがしばしばあります。
とても幸せなことにキッズアースでは、入校してくれてから卒業の年度まで、そのままずっと通い続けてくれている子がほとんどです。しかも低学年から通ってくれる生徒がたくさんいますので、先生たちは子どもたちが成長していく過程としっかりと付き合っていくことができます。そうしたことで、一人ひとりの個性をしっかりと把握し、また、それをより良い方向に伸ばしていくことができると思っています。私たちのような理科実験という学習形態の教室では、先生が一方的に授業を進めていくということはありませんし、子どもたちが単独で学習を進めていくということも出来ません。生徒自らが学習に参加し、先生とあるいは生徒同志のチームワークがなければ授業が成り立ちません。
子どもたちのコミュニケーション能力についても様々な問題が指摘されている昨今です。
確かに我々の子どもだった時代に比べれば、他人との関係なしに様々なことが解決出来る世の中にはなりました。だからこそ、しっかりとしたコミュニケーション能力を身につけることが求められる時代になってきたのかもしれません。
しかしながら、今も昔も子どものときのそういった資質が大きく違っているとは思えません。子どもたち一人ひとり、皆、コミュニケーションの取り方は多種多様であると思います。私たちの教室では少しでも多くの個性を引き出し、そしてしっかりと受け止めていくことで、スキルとしてのコミュニケーション能力よりは、人として本当に必要とされるコミュニケーションの力を育てていきたいと思っています。
キッズアース
小泉 力
]]>早くも今年度最後の月となりました。
時が流れるのは本当に早いもので、開校当初から入校して、キッズアースのほぼすべてのカリキュラムを履修してくれた、第一期生とも言うべき生徒たちの多くが、受験や中学進学のために卒業をしていく年となりました。
受験という人生で最初の試練を迎える子どもたちには成績を上げることばかりでなく、一つの目的を達成するための努力を惜しまないことの大切さを、お父さん、お母さんとともに是非学んで欲しいと思います。また、中学校という新たな環境に飛び込む子どもたちには小学校時代よりもさらに、自分自身の力で乗り越えるべき試練をより多く乗り越えて自立をして行って欲しいと思います。
昨年の夏に、私が愛知県の某学習塾で教室長をやっていた頃、まだ中学生だった生徒が、遥々センター南教室まで訪ねて来てくれました。現在は25歳になり、もちろん自立して働いているのですが、色々と悩みは尽きないようで、「教室に来ると安心した気持になれる」と言ってくれました。
卒業しても、何か大きな壁にぶつかった時や、もちろん嬉しい時にも、自分たちが成長した場所の一つとしていつまでも忘れずにいて欲しいと思います。
もちろん私たちも、一人ひとりに関わったこの数年のことをいつまでも忘れずに、「また帰って来たいと思えるような教室」をこれからも創っていくつもりです。
キッズアース 小泉 力
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先日、早稲田大学内に設立されたサイエンスメディア・センターが開講した「科学を伝える作法を学ぶ」という講座に3日間にわたって出席してきました。
このセンターのプロジェクトマネージャーを務める早稲田大学の難波先生とは、キッズアースが開校したばかりの4年前のサイエンスキャンプ(現アースユニット)でお世話になり、そのご縁でお誘いを受け、もちろん生徒として参加させていただきました。
最近は少しずつ注目され始めているのですが、「サイエンスコミュニーケーション」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 要は専門的な科学の話を一般の人に分かりやすく伝えることなのですが、その一つの手法としての「ライティング」を学ぶことが今回の主な目的でした。講師として呼ばれた方は元NHKのディレクターで現在は大学教授としてメディアについての講義をされている方、元毎日新聞の記者で石垣島に住みサイエンスライターとして活躍されている方、また現在、新潮社にて編集の仕事をされている方などで、内容をお話するのがこのコラムの中だけではとても足りないので残念ながら省略しますが、本当に興味深い授業を受けることが出来ました。
また、難波先生の授業は、実際に私たちが参加して行う演習が中心で、その中の課題の一つとして「ラブレターを書く」というものがありました。書く前に定義として次のようなことが示されました。
ラブレターの定義・・・・伝えたいことは一つ。相手を「好き」というただ一つのメッセージを、手を変え品を変え、読者に効果的に伝える文章である。2次的な目的として、自分がどうしたいのか、3次的に、相手にどういうアクションをとって欲しいのかを伝える。
提出された課題は最終日に全員の前で添削され、それぞれの問題点を指摘されました。例えば、相手の受け取り方を考えず、一方的に思いを伝えすぎてもダメ。好きだからと言っても相手を細かく観察し過ぎている文章もかえって気味悪がられてダメ。自分の思いを伝えても相手にどうしてほしいのかが伝わらなければそれで終わってしまう。等々・・・ 。なぜラブレターなのか、というと「相手に気持ち(考え方)を伝え、理解してもらい、相手に対して具体的な行動を促す」ための文章を書く上で核になるカタチだということでした。他にも身近な視点から様々な興味深い授業が展開されたのですが、講座全体を通して教えられたことは、「書く」という行為は「思考とコミュニケーションの基礎技術だ」ということでした。
キッズアースの授業でも記述ということを重要なポイントとして上げています。今後はもっともっと幅広く、深く考えながら、様々な場面で様々な手法を実践し→検証し、学習の根幹が形成される幼児から小学生に対する、より効果的な学習方法を創りだしていきたいと考えています。
キッズアース 小泉力
今年の夏は大変な猛暑でしたが、相変わらず元気な姿で夏の実験クラスや野外活動に参加してくれた子どもたちに、私たちも大変なパワーをもらいました。
夏休みの「アースユニットinつくば」では僅かな時間ではありますが「つくば宇宙センター」に寄ることが出来ました。担当の方からお話を伺うと、宇宙飛行士というものは「頭脳」「体力(健康)」そして「人格」の全てがバランスよく備わっているスーパーマンみたいな人間、というイメージを持ちました。しかしながらそんな宇宙飛行士である、皆さんご存じの山崎直子さんは、ある新聞取材の中で「宇宙飛行士の仕事はすべてがチームプレー」であると言われています。宇宙飛行士の任務の中では一人だけで仕事を行う場面は実はほとんどなく、また、任務ごとにリーダーも常に入れ替わっていくそうです。スペースシャトルに乗る7人のメンバーはコマンダー(指揮官)の下でそれぞれのクルーが場面ごとにリーダーになり、任務を遂行し、すべてのメンバーがときにはリーダー、ときにはそれをサポートする立場となって一つ一つの作業を終わらせていくようです。どんなに個人の能力が高くても、各人がばらばらに力を出してもミッションは成功せず、命を落とすことにつながる危険性も生まれてくるとも言われています。すべてのメンバーがそのチームにおける役割をしっかりと認識することがチームとして一番大切なことで、個人で優れたプレーをするというよりも、チーム全体でミッションを成功に導く。それが宇宙飛行士の仕事なのだそうです。
宇宙センターでは、子どもたちに少しだけ宇宙飛行士訓練体験をしてもらいました。今回はこれがメインテーマではないので僅かな時間ではありましたが予想以上に盛り上がって、みんな本当に楽しそうでした。また次の機会に、こういったプログラムをメインとして自然科学を学び、楽しみながら「チームワーク」について考える場をつくり、目先だけではなく将来の大きな力を子どもたちにも身につけさていきたいと思っています。
そして、まだまだ先生の数も少なく小さなキッズアースですが、私たち自身も今後はそんなチームを目指していくつもりです。
キッズアース 小泉力
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先月の第二日曜日は母の日でした。きっとキッズアースに通ってくれているみんなは、キチンとお母さんに感謝の気持ちを示してくれたと思いますが、いががでしょうか?
実は少し照れくさいのですが、私はちょうど二十歳になった年から現在に至るまで、毎年欠かさず母親にはカーネーションを送っています。きっかけが何だったのかは忘れましたが、成人式を迎えたら、大人になった証拠としてまずは親に感謝の気持ちを持たなければと思って始めた記憶があります。当時は周りの友人から若干茶化されたような気もしますが、特に気にすることもなく、逆にかなり堂々と送ることを自慢していたように思います。
とは言え、何歳になっても親から見れば子どもは子どもで、そんなことに対して少し反発する時期もありました。しかし、結局は自分をここまで育ててくれた親というものを超えることが、そんなに簡単なことではなく、健在な間には到底無理ではないかというように、もう何年も前に思い始めたような気がします。
キッズアースも4年目に入り、低学年の頃は甘えてきたような子が、高学年になるにつれて少し距離を置かれるようになり、それが自立していくことだとは分かってはいるものの、少し寂しさを感じる昨今です。でも、この子たちが近い将来大人になったときに、教室に通っていたころのことを思い出し、少しでも感謝の気持ちを持ってもらえるように、日々向き合っていきたいと思っています。また、自分たちの成長を支えてくれた親に対する感謝の気持ちを決して忘れることのないように一人ひとりに伝えていきたいと思っています。
そして、今月の第三日曜日は父の日です。そういえば父の日に感謝の意を示したのは、はるか昔、就職した年以来なかったような気がしてきました。子どもの頃、忙しく働く父親に平日会った記憶があまりないので、どうも影が薄くなっていたようです・・・。最近はしっかりとわが子と対話をするお父さんも多くなったとは思いますが、やっぱり父親というのは大変なわりには報われないところも多いのかなと思います。
今更ですが今年は父の日にも今一度感謝をして、そして子どもたちにもしっかりと感謝をするように伝えていくつもりです。
キッズアース 小泉力
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読まれた方もいらっしゃるかとは思いますが、先日の読売新聞朝刊に「保護者の望む授業のあり方」についてこんな記事が載っていました。
「昨年8〜9月に全国の小、中、高等学校の教員4,978人、保護者3,813人に対する意識調査の結果、教員は、「独自に工夫した教材や実技の課題を扱う」授業を心がける人が最も多く、43.3%で、保護者も45.6%の人がそうした授業を望んでいたが、その一方で、「授業の狙いや目標を明示する」教員が40.3%に対し保護者は11.3%。「教科書を丁寧に教える」は、教員39.7%、保護者26.2%で教員はどちらかというと基本に忠実に教えることを好む傾向があることが分かった。また、36.4%の保護者が「体験を重視する授業」を望んでいるのに対して教員は26.5%。生徒が「レポートを書いたり発表したりする」は保護者23.5%、教員13.0%と、総合学習には消極的な教師たちの姿勢が目立った。保護者と教師間のトラブルも、このような意識の差に遠因がありそうだ」
この結果から、親は子どもに対して、様々な体験の中でより個性を伸ばし、自我を確立してくれることを望んでいるのに対して、教師はどちらかというと型にはまった教育をしたがる傾向があるのかな、と勝手ながら感じました。
ここでいう教員とはいわゆる学校の先生のことですが、若干フィールドが違うとは言え、教師という同じ立場にいる自分たちはどうだろうと考えた時に、私たちはまさに体験型の授業の中でレポート作成や発表の機会を設け、子どもたちそれぞれの個性を重視して、それを伸ばすことを最大の目的にしています。そのため、図々しいようですが、今の保護者の方々の意識とはほとんどずれがないという確認が出来たように思いました。
しかしながらやはり“先生”という職業をしていますと知らず知らずのうちに自己満足の考え方を他者に押し付けることもあるのでは、とも思います。もし、そういった行動が多少あったとしても、先生という立場上、直接クレームを受けることも他の職業に比べると少ないようにも感じます。だからこそ、より他人の意見に耳を傾けると同時に、言葉に表されなくとも、望んでいることを“感じる力”を身につけることこそが、私たちが教育という仕事をする上でとても大切なことだと思います。
このことを今一度、肝に銘じて、さらに心地の良い教室作りを心掛けていきたいと思います。
キッズアース 小泉力
もうすっかり暖かくなったかと思いきや、いきなり寒くなったりと健康にはあまりよくない気候の中で体調を崩されたり花粉症に悩まされている方も多いのではないでしょうか? 私たち講師の中にもこういった影響なのか、または元気な子どもたちにパワーを使いすぎたせいなのか、先月は体調を崩してしまった先生もいましたが、私自身は昔から体だけはどうも頑丈にできていて「カゼでもひいて休みたい!」と思ってもいっこうに元気で、変な話、その頑丈さに悩まされた時期あったくらいで・・・ ともあれ現在は体調を崩してしまうことも出来ませんので日々健康な自分自身に感謝しております。(苦笑)
最近はお陰さまで新しい生徒も増え、いっそう活気づいてきたキッズアースですが様々な個性をもった子どもたちが増えるにつれ、いくつかのクラスで多少なりとも摩擦が生じることもあったりします。授業の中で、私たちスタッフは公正にそれぞれの個性を尊重し、それを伸ばすということが目的の一つですが一番大切にしている事は、根本的な大人の責任として当然のことなのですが「して良いことと悪いことをしっかりと教える」ということにあります。それぞれが環境の違う中で育ち、学校での環境も違う生徒たちが集うがために、時にはそれぞれの言動や、ただ雰囲気だけで違和感を感じて相手に対して不快な思いをさせてしまったりすることが残念ながら起こるのも事実です。ただし、最初は多少の摩擦が生じることがあるにせよ、違う感性と個性をそれぞれに認めさせることが出来れば、それこそが幅の広い人間に成長する大きな原点になると思っています。時間がかかることもあるかもしれませんが、そういった環境をつくり出すことを大きな目的として「絶対に守らなければいけないこと」を芯に持って今一度自分自身も身を引き締めて日々の授業に取り組みたいと思っています。
キッズアース 小泉力
早いもので、春がもうすぐそこまでやって来ています。そして学校でも新学期を迎えることになります。
新学期といえばクラス替えの時期ですね。小学生時代、私はこのクラス替えというものが大嫌いでした。恥ずかしい話ですがもともと引っ込み思案だった自分にとって、クラス替えのある新学期というものはある意味恐怖でさえありました。新しい仲間との出会いにウキウキしている友人たちをしり目に、自らをうまくアピールすることが苦手で中々新しい友人が出来ず、この時期は毎日学校に行くことが本当にユウツだったことを今でも鮮明に覚えています。
クラスをあげてのイベントがひとつ終わった夏休み前ぐらいにやっと数人の友人が出来て毎年ホッと一息ついている有様でした。今年度、曜日を変更した子や新しい先生が担当することになったキッズアースの生徒たちの中にもそんな思いをしている子がいるのではないでしょうか。
ですが・・・ 人は人との関係性の中で初めて成長していくものですね。もちろんこれまでの友達や先生との関係を更に深めることはとても大切で、その中で成長することも多くありますが、感受性豊かなこの時期に新たな関係性をつくることが出来ればもっともっと幅の広い人間に成長するのではないでしょうか。
自分自身の気持ちを少しだけ前に出して、是非ぜひ新しい仲間を作りましょう。そして、みんながそんな気持ちを必ず応援してくれるはずです。
もともと積極的で元気なキッズアースの若手の先生達、そしてあの頃よりもちょっぴり積極的な人間に成長出来た私自身も全力でみなさんの新しい仲間づくりを応援します。
キッズアース 小泉力
キッズアースでは学校よりも一足早く、今月から新しい学年を迎えます。
一つの節目ということもあって、この時期になると、今一度私たちがすべきことを素直な気持ちで整理し直すことにしています。
自然科学とは生きていくための学問であり、実生活の中で科学的思考というものは必ず必要とされてくるものです。知識や理論を学ぶことはとても大切なことであるし、それを学ぶ楽しさを否定するものではありませんが、単にそれらを学ぶだけでは決して本来の科学的思考というものが生まれるはずもありません。子どもたちがこの先社会に出ていけば、答えが明確にあるものよりも、むしろ答えがなかったり、あるいは一つとは限らないものが圧倒的に多くなってきます。また、現在のように情報量も多く、なおかつ簡単に手に入れることが出来るようになると、知識や理論を身につけることは容易になったかもしれませんが、人とのコミュニケーションの中で様々なことを学び、そして伝えていくという能力を養うことが困難になっているように思います。そのような社会の中だからこそ、人との関わりの中でまずはそれらを尊重し、そして自分自身の考え方を持ち、なおかつそれを活用出来る力をつけることがとても重要になってきます。だからこそ、この時期の教育の与える影響はとても大きなものです。今後の将来を本当に背負って立てる人材を育てるうえで、今私たちがすべきことは、まずは実験の楽しさや、実際に体験した中で新たな発見をした時の喜びを見いだせるような教育環境を整えていくことだと思っています。
子どもたちと同時に私たち講師自身も成長していかなければなりません。
キッズアースのスタッフ全員がそういった意識のもと、今年度もより一層、子どもたちとの絆をより深めていくことを目標に頑張っていきたいと思います。
キッズアース 小泉力
早いもので、開校から3回目の新年を迎えることとなりました。この3年間、振り返れば平穏に過ぎたようで「キッズラボ」から「キッズアース」への変更、青葉台教室の開校等々・・・。実は急速に様々な変化がありました。大変厳しいと感じる時期もありましたが、何とかそれらを乗り越えられたのも一重にキッズアースを信頼し支えて下さる保護者の皆様と、そして何よりも精神力の源となるものは子どもたちの元気で楽しそうな姿です。
11月中旬から12月中旬の約1カ月をかけて多くの保護者の方々とお話をする中で、子どもたちの教育について様々な意見をいただきました。もちろんその考え方にはご家庭により、またご家庭の中でも若干の意見の相違があるようです。しかしながら、子どもたちと真剣に向き合う中においては、むしろその方が当たり前ではないかと思いました。また、せっかくの機会なので私たちの考え方についても出来る限りお話させていただいたつもりです。
お話をしていくうちに、ついつい過去に関わった生徒たちのことを思い出して勝手に熱くなる場面もあり、もしかするとお見苦しい場面もあったとすればこの場をお借りしてお詫びします。低学年のころはすぐに泣いてしまっていた子が3年生、4年生になり少しだけ反抗期を迎えて、指導者として厳しく接することが必要な場面もこの時期になってくると出てくる場面も多くなってきます。
実をいえばかつて中学受験クラスを担当していた時代には、まるで軍隊のようにクラスを統率し、やる気のない生徒はもちろん成績が上がらない生徒までも厳しく叱りつけ、どちらかといえば「管理」をするというスタイルで指導を行っておりました。ただし、本音のところはあまりそういった指導スタイルは当時からあまり好きではありませんでした。
まだまだ自立をしていない小学生の段階ではある程度の管理というものは必要であるとは思います。ですが、誰かに言われるからではなく、出来るだけ子どもたちが自分自身の心で「言って良いこと、悪いこと」「するべき行動やすべきではない行動」に気がついて、そして感じて欲しいと思っています。振り返れば私自身がそうであったように、自分自身の心で気がつかないとそこには決して自立という成長がないのではないかという考えが実体験にもとづいてあるからです。そして、その気づきの場面をいかに多くつくれるかということが私たち講師の大切な役割のひとつだと思っています。この面談の中で教育という仕事にとって一番必要なことは、「真の優しさ」と「我慢強さ」であることを深く感じ、そしてまたひとつこの場に集う子どもたちのことが好きになれたとても有意義な約1カ月間でした。是非ともまたこのような機会をいただきたいと思います。お忙しい中、足を運んでいただきまして本当にありがとうございました。今年もよろしくお願いいたします。
平成22年元旦 キッズアース 小泉 力
早いもので今年もあと僅かとなりました。例年通り新年度にむけての面談を実施しておりますが、今年度は私自身が教室に通われているほぼ全ての保護者の方とお話をさせていただいております。お時間がない中でご協力をいただきましてありがとうございます。出来るだけ時間をとって子どもたち一人ひとりの顔を思い浮かべながら、そして今後のことを考えながらお話をさせていただいているつもりではありますが、情けない話、まだまだ把握しきれていないこともたくさんあるかと思います。
もう少し若い頃、初めて先生という立場になった時によく先輩に言われた言葉の中に「先生は生徒の目線に立つこと」というようなことがありましたが、実は私はこの言葉があまり好きではありません。
もしかすると意味の捉え方の問題なのかもしれませんが、この言葉を聞くたびに「先生ってそんなに偉いのかな?」と思ってしまいます。もちろん人生の先輩として、また、指導者という立場においての大きな責任があり、強いリーダーシップをもって、子どもたちを導くということが大きな仕事であるということは、当たり前のこと思います。ただし、子どもというのはある意味大人よりも感性が豊かな部分があって、大人では気がつかないたくさんのことの気づき、感じている場合も多くあります。ですから、まずは一人の人間として子どもたちと付き合い、そういった感情を少しでも感じられた時にこそ、真の信頼関係が生まれ、そこで初めて先生としての子どもたちの立場に立てると思っています。私たちキッズアース講師一同は「先生はあくまでも子どもたちが成長していく上での縁の下の力持ちであるべき」という考え方をもって日々子どもたちと接することにしております。
本年の大変お世話になりました。そして来年からもまた宜しくお願い致します。
キッズアース 小泉 力
年甲斐のない話ですが、生徒に対する指導の考え方の違いから討論の末、大喧嘩になり、それ以来連絡を取らなくなっていた古くからの友人に約2年ぶりに再会し、何事もなかったかのように杯を傾け、また元の関係性に戻るという機会がありました。今思えば、お互いの信念が強すぎて、時に相手の考え方を理解しようとしない一人よがりな自分たちが、あの時はいたのかな、と言葉のない中でもお互いに感じることの出来た時間だったと思っています。
とても稚拙なことで恐縮なのですが、時々単なる「我が儘」を「信念」にすり替えている自分がいるような気がします。キッズア−スも通われている保護者の方々から、思えば開校当初からつい最近に至るまで、面接やアンケート等を通して様々なご意見をいただいてまいりました。自分自身の信念が強い分、ともすれば独りよがりな考え方や表現になりがちな場面で、親身になって考えていただき、ご意見をいただく度に本当に目が覚める思いです。そういった言葉の一つひとつが自分自身の、いやキッズアース全体の宝となっていくと思っています。
この宝さえあれば、もっともっと良い教室をつくっていくことができると確信しております。本当にありがとうございます。そして今後ともよろしくお願いいたします。
キッズアース 小泉 力
異常気象、新型インフルエンザ流行、そして100年に一度と言われる大不況等々、昨今は世界中で様々な災難が降り注いでいるように感じます。
また、ご存じのとおり日本は今後、超高齢化社会に突入します。これは大げさな話ではなく、一つの国を滅ぼしてしまいかねない大きな問題です。
国も様々な政策を検討し実行しようとはしていますがそう簡単にうまくいくとは思えません。
少子化という問題事態に私たちが直接的に何か貢献できるわけではないとは思いますが、やはり教育という仕事をしている以上、この問題に目をそむけるわけにはいきません。
子どもというのは国にとって、いや人類にとっての一番の財産だと思っています。
世間的な価値観の違いは当然あるかとは思いますが、私たちの教室に通われている子どもたちは頭の良さだけではなく人格的にも優れた大人になる素養を兼ね備えていると私自身は思っています。
もちろん保護者の方の協力がまずは一番に必要なことではありますが、今後、彼らのそうした素養を大きく育てることこそが私たちの使命であり、存在意義であるということをスタッフ一同再確認をして今後の指導にあたっていきたいと思います。
キッズアース 小泉 力
今からもう何年も前の淡い思い出ですが(苦笑)、自分がまだ学生だった夏休み・・・約2か月間の夏休み、アルバイトを掛持ちで貯めたお金で小さなジープを購入し、ある日、北海道に向けて一人旅立ちました。もちろん高速道路など使わずに、途中は友人の家にお世話になったり、車の中で野宿したりと3日間がかりで北海道にたどり着きました。すぐにお金が尽きて途方にくれている時に、偶然知り合ったサロマ湖という湖でホタテの養殖をしている漁師さんの一家にお世話になることになりました。2週間あまり働いてアルバイト料をいただき無事に北海道をほぼ1周することができました。そして帰りの道すがら、山形ではスイカ売りのおばちゃんに「1人で頑張るね!」と励まされスイカを丸ごとご馳走になったりしながらすっかり秋の気配を感じる頃、無事に東京に戻れました。自分一人の力で何とかなるさと思って旅立ちましたが、振り返ると様々な人々に助けられて克服できた旅でした。結局、一人だけで出来ることなど限られていて、様々な人々との関わりの中で毎日を無事に送れているということを実感させられた旅でした。
キッズアースの授業は少人数制ながらもチームワークが必要です。一人だけが頑張ったり、一人だけでやろうとしたりしてもけっして満足したものにはなりません。授業の中で、もちろん知識を学ぶことはとても大切なことだとは思いますが、仲間との協調性や人を思いやる心を是非とも学んで感じてほしいと日々思いながらいつも授業に取り組んでいます。ホントに時々ですがあの頃の思い出と重ねながら、実はそういった雰囲気がクラスの中で出来上がった瞬間に一番充実を感じています。
今月よりセンター南校にて保護者面談を行っています。お子様の成長ぶりをお伝えしていくことが面談の主旨です。私たちのような形態の教室では具体的にどこがどのように成長しているのかが分かりにくい面があります。そのため、面談では日々の授業でのお子様の発言や行動を出来るだけ分かりやすい形でご報告しています。少人数制であり、一部のクラスを除けば毎週のように出会うので「先生と生徒」「生徒と生徒」の距離が近く、それぞれの本来の性格を正確に把握できていると思います。また、ご家庭や学校では見せない面もこちらの教室で見せてくれるときもあるようです。成長する上で様々な経験の積み重ねていかないと気づかないことが沢山あります。また、人とのふれあいの中で摩擦を起こし、悩むこともあると思います。その中で人としての幅を広げ、より良い関係性を築き上げていくものだと思います。保護者の皆様とお子様の話をしていく中で、より良い経験の場となること、関わってくれている全ての人たちがより良い関係性を築ける場を提供していくことがキッズアースの役割だと再認識しています。教室に集う子どもたちが本物のリーダーシップを身につけて世に出ていくことを想像し、ワクワクしながらこの夏を迎えたいと思います。